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Webマーケティング入門 公開日:2021.12.03

Web広告(ネット広告)の仕組みは? 種類別の特徴やメリットを紹介

Webサイトや検索エンジンを利用すると、必ずといっていいほどWeb広告(ネット広告)を目にします。多くの企業がWeb広告を活用しているため、自社でも導入してみたいと考えている担当者の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、Web広告の仕組みやメリットを詳しく解説します。Web広告は種類が多く特徴もさまざまなので、導入前にチェックしておきましょう。

Web広告(ネット広告)とマス広告の仕組みの違い

Web広告が広く普及する以前は、マス広告が活用されていました。マス広告とは、テレビ・新聞・雑誌・ラジオの4つの媒体に掲載する広告です。Web広告とマス広告は、ターゲットや配信方法などが異なります。

Web広告は、検索エンジンやWebサイト、スマートフォンのアプリなど、インターネット経由で広告を掲載します。年齢や性別など、広告を掲載するユーザーの属性を指定できるのが特徴です。

一方、マス広告はテレビや新聞などで不特定多数の人へ広告を届けられます。Web広告のようにターゲットを細かく絞らず、幅広い層へのアプローチに活用できます。

Web広告は、管理ツールを使って広告の効果をデータとして取得できるのも大きな特徴です。「広告が表示された回数」「クリック率」「広告経由で購入された回数」など、広告の成果を目に見える形で得られます。

また、Web広告とマス広告は、課金形態も大きく異なります。Web広告がクリックや表示された回数に応じて広告費が決まるのに対して、マス広告は広告枠ごとにあらかじめ費用が決まっているケースが多く、表示回数などによる広告費の変動はありません。

2022年に電通が発表した「2021年 日本の総広告費」によると、2011年から2019年まで日本の総広告費は右肩上がりで上昇を続けています。その後2020年にはコロナの影響を受け一時的に総広告費は減少しましたが、2021年には再び回復傾向です。

全体的に総広告費は増加傾向にありますが、上位を占めていたマス広告費は減少の一途にあり、2021年にはWeb広告費がマス広告費を初めて上回りました。

今後もWeb広告市場は拡大していくことが予想されます。

参照:電通「2021年 日本の広告費|媒体別広告費

【種類別】Web広告(ネット広告)の特徴・仕組み

Web広告は、掲載方式によっていくつかの種類に分かれます。ここでは、Web広告の種類ごとの特徴や、広告が掲載される仕組みを解説します。

リスティング広告

リスティング広告は、検索エンジンの検索結果一覧ページに表示される広告です。ユーザーが検索したキーワードと関連性の高い広告が掲載されるため、「検索連動型広告」ともいわれます。検索するほど興味や関心の高まっているユーザーへ訴求でき、資料請求や商品購入などにつなげやすいのがメリットです

リスティング広告の掲載可否は、競合の広告主とのオークションで決まります。広告を出稿したいキーワードと上限クリック単価を事前に登録しておくと、ユーザーがキーワードを検索したときに自動でオークションがおこなわれます。オークションで上位ランクに入ることができれば、広告が掲載される仕組みです。各社の広告のランクは、上限クリック単価や広告の品質をもとに決められます

リスティング広告について、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

リスティング広告とは? 初心者でもわかる特徴や費用、運用方法」を読む

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリなどに設置された広告枠に掲載される広告です。リスティング広告が基本的にテキストの広告であるのに対し、ディスプレイ広告は動画や画像を使った広告も掲載可能です

また、性別や年齢、過去の検索履歴などをもとに、広告を掲載するターゲットを絞れるのも特徴です。ターゲット層に該当する幅広いユーザーに広告を掲載できるので、認知度の拡大や潜在層へのアプローチに活用できます。

ディスプレイ広告が掲載されるかどうかは、リスティング広告と同様にオークションで決まります。オークションで上位に入れなければ、広告は掲載されません。

ディスプレイ広告について、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

ディスプレイ広告とは? リスティング広告とどう違う? 成功させるコツも解説」を読む

リターゲティング広告

リターゲティング広告はディスプレイ広告の一種で、過去に自社サイトを訪れたことがあるユーザーをターゲットに広告を掲載します。「一度見たサイトの広告がよく表示されるようになった」という経験がある人も多いでしょう。これは、訪問したサイトがリターゲティング広告を活用しているからです。

過去に自社サイトを訪れているユーザーは、商品やサービスへのニーズが高かったり、購入を検討していたりする可能性があるため、高い広告効果が期待できます。また、リピーター獲得のために活用されるケースもあります。

リターゲティング広告について、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

サイトリターゲティングについて詳しく見る

バナー広告

バナー広告は、画像や動画を使ったWeb広告のことです。掲載する広告枠によって、表示できるバナーの形状やサイズが決まります。商品の写真やサービスがイメージできる動画など、テキストの広告よりも伝えたい情報を多く載せられるのがメリットです。視覚的にアピールできるのでユーザーの目にとまりやすいのも特徴です。

バナー広告は、ディスプレイ広告などと同様にオークションで掲載可否が決定する方式と、事前に広告枠を買い取って掲載する方式があります。

バナー広告について、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

バナー広告とは?特徴やメリットデメリット、成功させるコツも解説」を読む

動画広告

動画広告は、テレビCMのように動画で商品やサービスを訴求するWeb広告です。静止画や小さいバナー広告では表現しきれなかった内容を取り入れられるのが特徴です

動画配信サイトや各種SNSなど、動画を掲載するのに適した媒体に出稿したり、指定の広告枠内に収まる動画をバナー広告に使用したりすることで動画広告を掲載します。

動画広告について、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

動画広告とは?種類や効果・メリット、費用について解説について詳しく見る

純広告

純広告は、Webサイトなどの広告枠を事前に買い取って掲載するWeb広告です。一定期間広告枠を予約することから、「予約型広告」ともいわれます。掲載できる広告のサイズや文字数などは、掲載先のメディアによって異なります。

リスティング広告やディスプレイ広告はオークションで広告の掲載可否を決定するのに対し、純広告はあらかじめ決められた期間、常に広告が掲載されるのが特徴です。オークション形式と違って、広告枠を買い取れば確実に広告を掲載できるのがメリットです

純広告について、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

純広告とは? 種類と料金形態一覧、メリット・デメリットを解説」について詳しく見る

仕組みからわかるWeb広告(ネット広告)のメリット

Web広告は、マス広告にはないメリットが多くあります。ここでは、Web広告を活用するメリットをみていきましょう。

ターゲットを絞って広告配信できる

Web広告は、さまざまな条件でターゲットを絞って掲載できます。Web広告のターゲティングに利用できる情報には、以下のようなものがあります。

  • 年齢
  • 性別
  • 地域
  • 過去の検索履歴
  • 過去の閲覧履歴

これらの属性を組み合わせれば、「大阪在住の30代の男性」「化粧水について検索した20代の女性」など、より細かいターゲティングが可能です。広告のターゲットが明確化しているほど、指定の属性に合致するユーザーに自分のための広告だと思ってもらいやすく、購買につながる可能性を高められます

ターゲットを細かく指定できるのは、ターゲット層以外のユーザーには広告を表示させずに広告費を抑える効果もあります。自社商品やサービスのターゲットを的確に絞ることで、広告の費用対効果をアップさせることが可能です。

広告の効果を容易に収集できる

Web広告には管理ツールがあり、広告の効果をデータとして簡単に取得できます。例えば、以下のようなデータの収集が可能です。

  • 広告が表示された回数
  • 広告がクリックされた回数
  • 広告のクリック率
  • 広告を一定回数掲載するためにかかった広告費
  • 広告経由で商品が購入された回数
  • 1件の申し込みを達成するためにかかった広告費

これらのデータをリアルタイムで確認できるのは、Web広告ならではの機能です。データをもとに広告の内容を改善し、次の施策の参考にできます。PDCAサイクルを短い期間で回して、広告の効果をより高められるのは大きなメリットです

少ない費用でも広告を出稿できる

Web広告には複数の課金方式があり、なかには数百円で出稿できるWeb広告もあります。マス広告よりも少ない費用で広告を掲載できるのは、Web広告のメリットです。Web広告の課金方式には、以下のようなものがあります。

  • クリック課金:クリック単価×クリック回数で広告費が決まる方式
  • インプレッション課金:広告が1,000回表示されるたびに課金される方式
  • エンゲージメント課金:広告へのオンマウスなど設定したアクションが発生すると課金される方式
  • 成果報酬課金:購入や申し込みなどの成果が発生すると課金される方式

例えば、クリック課金の場合は広告がクリックされなければ費用は発生しません。インプレッション課金なら、ユーザーのクリック率や申し込み率を上げると、同じ広告費でより高い成果を得られます。

また、事前に予算の上限額を設定しておくと、広告費が設定金額に達すると自動的に広告掲載を停止する機能もあります。課金方式に合わせて費用対効果を高める対策をしたり、予算の上限を設定したりすれば、広告費の無駄を防げるのもWeb広告のメリットです。

広告内容の変更や掲載停止を柔軟にできる

Web広告は、管理ページから広告内容の変更や掲載停止が簡単におこなえます。一方マス広告は、一度広告を出稿すると変更や停止に時間がかかることが多いです。運用の柔軟さも、Web広告ならではのメリットです。

変更や停止が容易なので、「成果が伸びないから広告文を改善する」「思ったより広告費がかかっているから一度掲載を停止する」などの対応が素早くおこなえます。

Web広告(ネット広告)のデメリット

Web広告には多くのメリットがありますが、いくつかデメリットもあります。ここでは、Web広告のデメリットを2点紹介します。

意図せぬ媒体先に広告が配信されることがある

Web広告は掲載先のサイトを細かく指定できないこともあるため、意図しないサイトの広告枠に自社の広告が表示されてしまう可能性があります。例えば自社の商品・サービスと親和性が低いサイトに広告が掲載されても、広告費はかかるもののコンバージョンにはつながりにくいでしょう。また、広告が配信されるサイトの内容によっては、ブランドイメージを損ねてしまうおそれもあります。

費用対効果を最大化させるためにはPDCAを回す必要がある

Web広告の費用対効果を最大化させるためには、効果測定とPDCAを回すことが大切です。Web広告は表示回数やクリック回数などのデータを簡単に取得できるため、検証を繰り返して、より高い成果を得られる広告にブラッシュアップしていきましょう。Web広告はターゲット設定やクリエイティブなどを柔軟に変更できるため、この点を生かして常に改善を繰り返す姿勢が求められます。

Web広告(ネット広告)を効果的に運用するポイント

ここでは、Web広告を効果的に運用するための4つのポイントを紹介します。

広告出稿する目的を明確にする

はじめに、広告を出稿する目的を明確にしましょう。ブランディング・認知拡大・売上アップなど、目的によって選ぶべき広告の種類やターゲット、配信先の媒体などが変わってきます。自社に適した広告を選ぶために、まずは広告出稿の目的をあらためて考えてみてください。

ターゲットを明確にする

目的を明確にしたら、続いてターゲットの明確化が必要です。商材を利用してほしいユーザーの年齢・性別・地域・職業など、ターゲット像を具体化していきましょう。これらの情報は、Web広告の配信方法を決める際やクリエイティブ作成時の参考になります。

上記に加えて、「自社のことを認知しているか」「ニーズが明確になっているか」といった視点でのターゲット明確化も必要です。なぜなら、潜在層と顕在層のどちらにアプローチしたいのかによって、選ぶべきWeb広告の種類が変わってくるためです。

商材・ターゲットにあった広告を選定する

Web広告は掲載媒体によってリーチできるユーザーの年齢や性別などターゲット層が変わってきます。アプローチしたいターゲット層のユーザーがあまり利用しない媒体に広告を掲載しても成果はあまり期待できないため、配信先の媒体選びも重要なポイントです。広告媒体ごとのユーザー層を理解したうえで、商材やターゲットに合った媒体を選びましょう。

PDCAを回して改善し続ける

先述のとおり、Web広告の費用対効果を最大化させるためにはPDCAを回す必要があります。まずクリック数やコンバージョン数など具体的な数値目標を立て、定期的に達成度を確認しましょう。もし想定した成果が得られていないようなら、原因を分析して改善する必要があります。

Web広告の改善には、ABテストがよく用いられます。ABテストとは、複数の異なるクリエイティブを用意し、より効果のあったものを採用する方法です。このような手法を活用しながら、効果測定と改善を繰り返して広告効果を高めていきましょう。

Yahoo!広告の種類も紹介

最後に、Yahoo!広告が提供する2つのWeb広告を紹介します。

リスティング広告

リスティング広告は、検索エンジンの検索結果ページに表示される広告です。Yahoo!広告のリスティング広告は「検索広告」といい、Yahoo! JAPANで検索したときに検索キーワードと関連性の高い広告を表示します。商材に対してニーズや関心を持つユーザーにアプローチできるため、売上などコンバージョンにつながりやすいのがメリットです。

検索広告について詳しく見る   

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、Webサイトなどの広告枠に表示される広告です。Yahoo!広告のディスプレイ広告はYahoo! JAPANのトップページやYahoo!ニュースのサイトなどに、画像や動画を使った視認性の高い広告を掲載できます。年齢や性別といったユーザー属性だけでなく、興味関心や購買意向など、さまざまなターゲティングが可能です。

ディスプレイ広告について詳しく見る

Yahoo!広告のディスプレイ広告には、運用型と予約型の2種類があります。それぞれの特徴は、以下のとおりです。

ディスプレイ広告(運用型)

ディスプレイ広告(運用型)は、Yahoo! JAPANトップページやYahoo!ニュース、主要提携パートナーサイトに広告を表示します。以下のように、さまざまな広告タイプが用意されています。

                                   
広告タイプ説明
バナー広告 画像または動画のみを表示する広告です。広告内に文章は入りません。
レスポンシブ広告 テキストや画像、動画、「もっと見る」などのボタンで構成する広告です。広告を表示するデバイスや広告掲載面に合わせて、さまざまな形式の広告を掲載できます。
動的ディスプレイ CSV形式でアップロードした商品リストの情報を、掲載面に合わせて動的に表示する広告です。
カルーセル 複数枚の画像を組み合わせて表示する、横長のバナー広告です。カルーセルカードごとに異なる画像やリンク先URLなどの設定が可能なため、商品やサービスの複数の機能を伝えたり、機能によって異なるランディングページを表示したりできます。
テキスト タイトル、説明文、URLなど、テキストのみの広告です。

ディスプレイ広告(予約型)

ディスプレイ広告(予約型)は、多彩でリッチな表現が可能な広告です。圧倒的なリーチを持つYahoo! JAPANのトップページなどにユーザーの目を引く画像や動画を掲載し、ブランディングに寄与します。掲載期間と表示回数が保証されるのが特徴で、運用型よりも優先的に配信されます。

目的に応じてWeb広告の種類を決めよう

Web広告にはさまざま種類があり、種類ごとに適したターゲット層や掲載の仕組みが異なります。導入する目的に応じて、自社に合ったWeb広告を選んでみてください。

Web広告の導入を検討しているなら、Yahoo!広告がおすすめです。国内最大級メディア「Yahoo! JAPAN」の検索結果ページやコンテンツページに広告を掲載でき、事前の無料相談や広告掲載後のサポートなど、広告主様をバックアップする体制も整っています。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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