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Webマーケティング入門 公開日:2022.07.21

CPLとは? 定義や算出方法、指標を活用するメリット、注意点を解説

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CPLは「リード単価」の意味があり、広告やマーケティングの効果を測るために活用されています。マーケティングの効果を測る指標は種類が多いため、CPLについて理解できていない人も多いのではないでしょうか。

本記事では、CPLの概要や算出方法、活用するメリットや注意点などを解説します。CPLと似ている指標のCPAやCACも紹介しているので、マーケティング施策を進める際の参考にしてください。

CPLとは?

CPLは「Cost Per Lead」の頭文字をとった用語で、「リード単価」と訳します。1件のリードを獲得するためにかかった費用を指しており、広告やマーケティングの効果を測定する指標の一つです

リードとは見込み顧客のことで、将来的に自社の顧客になる見込みのあるユーザーを指しています。また、少ない広告費でより多くのリードを獲得できるとCPLは低くなり、CPLが低いほど広告の費用対効果が高いと判断できます。

CPAとの違い

CPAは「Cost Per Acquisition」の頭文字をとったもので、1件のコンバージョンを獲得するためにかかったコストのことです。コンバージョンは購入や問い合わせ、資料請求など、Webサイトを訪れたユーザーに求める最終的なアクションを指します。広告費をコンバージョン数で割ったものがCPAとなり、Web広告などの費用対効果を測る指標の一つです

CPLは見込み顧客を獲得するためにかかった費用を指しているため、CPAとは単価を求める対象が異なります。ただし、コンバージョンが具体的に何を指しているかは場合によって異なり、コンバージョンを「見込み顧客の獲得」とした場合はCPLとCPAは同じ意味を持ちます。

CPAについて、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

CPAとは? 設定方法や活用するメリット・注意点を解説」を読む

CACとの関係性

CACは「Customer Acquisition Cost」の頭文字をとったもので、顧客獲得単価と訳します。広告費や人件費など顧客獲得のためにかかったすべての費用を、獲得した顧客数で割って算出します。CACを求めるには広告などマーケティングにかかった費用も考慮する必要があり、見込み顧客の獲得にかかった費用であるCPLは、CACにも影響を与える指標です

リードとは?

CPLを考えるうえで理解しておきたいのが、「リード」です。

ここでは、マーケティングや広告運用に取り組むときに押さえておくべきリードについて、詳しくみていきましょう。

マーケティングにおけるリードの定義

マーケティング分野では、リードは「見込み顧客」を指します。見込み顧客とは、将来的に自社の顧客になってくれる可能性のあるユーザーのことです。「自社サイトから資料請求してくれた人」や「展示会で名刺交換をした人」など、自社と何らかの接点を持ったユーザーが当てはまります。

リードの重要性

マーケティング分野では、リードが重要視されています。リードは将来的に顧客になる可能性があり、リードの母数が多いほど顧客獲得数の増加が見込めるためです。リードの獲得を目指す「リードジェネレーション」や、獲得したリードの購買意欲を高める「リードナーチャリング」など、リードの獲得と育成によって売上アップを目指すマーケティング手法もあります。

CPLの算出

ここからは、実際にCPLを算出するときの方法や注意点を紹介します。

算出するタイミング

CPLを算出するタイミングは、リードの入手方法によって異なります。専門の業者からマーケティングリストを購入する場合は、リストを購入したらすぐにCPLの算出が可能です。

一方、ダイレクトメールやWeb広告、展示会など何らかのマーケティング施策によってリードを獲得する場合は、施策を実施してから数週間?数ヵ月後にCPLを算出しましょう。

算出には見込み客のデータが必要

CPLを算出するには、大前提としてリードのデータが必要です。リードのデータがなければ、リード1件あたりの費用の算出はできません。データがない場合は、まずCPLを求める対象のデータを用意しましょう。

リードの件数はもちろん、どのようなユーザーをリードとするのか定義も検討する必要があります。例えばWeb広告の場合、広告をクリックしてくれたユーザーをリードとするのか、購入フォームまで進んでくれたユーザーをリードとするのかによって、CPLは大きく変わります。

CPLを算出するためには、まずリードの定義を決めて、リストを作成しておきましょう。

CPLを算出する方法

CPLは、以下の計算式で求められます。

  • CPL(円)=リード獲得のためにかかった費用÷リード獲得数

例えば、整骨院がWeb広告を出稿して10,000円の広告費で5人のリードを獲得した場合、CPLは以下のようになります。

  • 10,000÷5=2,000(円)

整骨院の集客について、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

Web広告で整骨院の集客を成功させるには? 手法やポイントを紹介」を読む

CPL指標を活用するメリット

マーケティング施策の効果測定としてCPLは活用されます。

ここでは、CPL指標を活用する2つのメリットをみていきましょう。

リード獲得施策の優先度の判断ができる

CPLを活用すると、マーケティング施策ごとのリード獲得単価を比較できます。リード獲得のために複数の施策を並行して進めている場合、それぞれのCPLを比較すると費用対効果の高い施策に優先的に取り組めます

例えば、「2種類のWeb広告を用意してCPLを比較し、よりCPLが低かった広告の出稿数を増やす」といった対応が可能です。限られた予算でリードをより多く獲得するためには、CPLを比較して費用対効果の高い施策の優先度を上げることが大切です。

リード獲得におけるコストダウンの目安にできる

CPLはリード獲得のコストを下げるためにも活用できます。CPLを算出すると1件のリードを獲得するためにいくら費用がかかっているのか把握できるため、CPLの具体的な目標値を決めてコストダウンに取り組めます

目安となるCPLはマーケティング施策によって異なりますが、例えば展示会なら8,000円から10,000円、メールなら1,000円から10,000円程度が相場です。取り組んでいる施策のCPLが相場よりも高い場合は、まずは相場に近づけられるようコストダウンを検討してみましょう。

リード獲得におけるKPI設定のポイント

ここからは、リード獲得上のKPI設定のポイントをみていきましょう。KPIの意味と設定するときの注意点についても解説します。

KPIとは?

KPIは「Key Performance Indicator」の頭文字をとったもので、重要業績評価指標と訳します。ビジネス全般で用いられるワードで、最終的な目標を達成するための中間目標のことです。例えば売上アップを最終目標とする場合、KPIには問い合わせ数やWebサイトへのアクセス数など具体的な数値を設定します。

KPIを設定すると、マーケティング施策の進捗を把握できます。KPIが達成できていない場合は改善策を検討してPDCAサイクルを回すことで、効率的に最終目標の達成が目指せます。

KPIについて、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

KPIとは? Web広告で用いるべき指標と決める手順を解説」を読む

適切な数値を設定すること

KPIの一つにCPLを活用するときは、適切な数値を設定するようにしましょう。目標とするCPLの数値が高すぎると、リードの獲得に相場よりコストがかかりすぎていても中間目標を達成できていることになり、KPIとしてあまり意味がありません。

反対にCPLの目標値が低すぎると、達成が難しく次のステップに進めない可能性があります。

Web広告やSNS、展示会など、マーケティング施策ごとに目安となるCPLがあるため、目標値には相場に近い数値を設定しましょう

CPL指標を活用するときの注意点

最後に、CPLをマーケティングに活用するときの注意点を紹介します。

注意すべき2つのポイントを紹介するので、チェックしておきましょう。

CPLだけではリードの質は把握できない

CPLは見込み顧客の獲得数と費用で算出する数値で、リードの質は関係ありません。そのため、CPLだけではリードの質を測る指標にはならない点に注意してください。顧客になってくれる可能性が高いユーザーを「質の高いリード」といい、リードの質を知ることはマーケティングで重要なポイントです。

例えばCPLを低く抑えられている場合でも、リードの質が低く、実際に顧客になってくれるユーザーが少ないと売上アップはあまり見込めません。そのため、CPL以外の指標でリードの質を測ることも重要です。

リードの質を含めた成果測定はCVRを活用する

リードの質を含めて成果を測定するには、CVRを活用しましょう。CVRは「Conversion Rate」の頭文字をとったもので、コンバージョン率と訳します。どのくらいのユーザーが、どこから流入してコンバージョンにつながったのかを確認できます。

CVRは、以下の計算式で求められます。

  • CVR(%)=コンバージョン数÷Webサイトのアクセス数×100

獲得したリードがどれだけ顧客化しているかを確認する際も、CVRの指標を活用できます。

例えば、学習塾のWebサイトから資料請求が200件あり、成約数が10件だった場合、CVRは以下のようになります。

  • 10÷200×100=5(%)

また、同じく学習塾のWebサイトから体験入学が30件あり、成約数が15件だった場合のCVRは50%となります。

獲得したリードの種別とCVR(成約率)を比較することで、リードの質を把握できます。

CVRについて、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

CVRとは? 必要性や目安、改善方法など幅広くご紹介」を読む

まとめ:マーケティング施策にはCPLの活用が効果的

CPLは、1件のリード(見込み顧客)を獲得するためにかかった費用のことです。CPLが低いほど低コストでリードを獲得できていると判断できます。CPLはKPIにも設定できるため、マーケティング施策に取り組んでいる場合はCPLを算出してみてください。

ただし、リードは獲得数だけでなく質も重要なので、CPLだけでなくCVRやLTVなどリードの質を把握できる指標も取り入れましょう。指標の一つとしてCPLを活用して、より費用対効果が高く効率的なマーケティングを目指してください。

LTVの詳細はこちらからご覧いただけます。

LTV(ライフタイムバリュー)とは? 重要な理由と計算式を紹介」を読む

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